2011年12月から2012年11月までに中国大陸で刊行されたミステリリスト(その5)

この月からのデータは、中国アマゾンの分類に依存した形に。
そのデータによると、この月の刊行数は三五冊。
上下巻分冊刊行のものが含まれるので若干の前後はありましょうが、まあ、多いね、と。
先月分までで簡体字表記を基本的にごっそり削っておりましたが、
今月分から追加してみようと思います。
はてダでは文字化けしてた部分がこちらではきちんと表示されるので……
あと、それとあわせてちょっと書き方を変えてみました。
タイトルと作者名をコピペして中国アマゾンで検索すれば該当の書籍が検索できる……はず。

'12.04

日本の作品

佐佐木让『天下城(下)』

天下城〈下〉 (新潮文庫)

天下城〈下〉 (新潮文庫)


→ミステリじゃなくて歴史小説じゃね?と強くこちらとしては思うわけですが……
北村薰『别姬小姐系列:鹭与雪』
鷺と雪 (文春文庫)

鷺と雪 (文春文庫)


→これが中国大陸初のベッキーさんシリーズの紹介なんですが、これはシリーズ最後に紹介されないと不味かったんじゃないかなあ、と強く思います。直木賞をこれで獲ってしまったばっかりに……
海堂尊『阿里阿德涅的子弹』
アリアドネの弾丸(上) (宝島社文庫 『このミス』大賞シリーズ)

アリアドネの弾丸(上) (宝島社文庫 『このミス』大賞シリーズ)


アリアドネの弾丸(下) (宝島社文庫 『このミス』大賞シリーズ)

アリアドネの弾丸(下) (宝島社文庫 『このミス』大賞シリーズ)


→中国語表記されると余計意味がわからなくなる外来語。
『日本四大推理奇书』
黒死館殺人事件 (河出文庫)

黒死館殺人事件 (河出文庫)


ドグラ・マグラ (上) (角川文庫)

ドグラ・マグラ (上) (角川文庫)


ドグラ・マグラ (下) (角川文庫)

ドグラ・マグラ (下) (角川文庫)


新装版 虚無への供物(上) (講談社文庫)

新装版 虚無への供物(上) (講談社文庫)


新装版 虚無への供物(下) (講談社文庫)

新装版 虚無への供物(下) (講談社文庫)


匣の中の失楽 (双葉文庫)

匣の中の失楽 (双葉文庫)


→厳密に言うと新刊じゃないんですが一応。
内容物は、上のアマゾンリンクの通り。
东野圭吾/等『日本精彩推理小说选4』
→アマゾンの表記では『世界〜』となっているんですが、書影と言い内容紹介といい上述のタイトルの本の紹介となっているので修正しています。なんかすごくいい加減……

中国を除く海外の作品

玛丽•罗伯茨•莱因哈特『螺旋楼梯』

螺旋階段 (ハヤカワ・ミステリ文庫 72-1)

螺旋階段 (ハヤカワ・ミステリ文庫 72-1)


→メアリ・ロバーツ・ラインハート。ジュブナイル作品としても何度か翻訳されている作品の模様。
达希尔•哈米特『马耳他之鹰』
マルタの鷹〔改訳決定版〕 (ハヤカワ・ミステリ文庫)

マルタの鷹〔改訳決定版〕 (ハヤカワ・ミステリ文庫)


→言わずもがなの『マルタの鷹』。
爱德华•霍克『妙贼尼克1』
怪盗ニック登場 (ハヤカワ・ミステリ文庫)

怪盗ニック登場 (ハヤカワ・ミステリ文庫)


→厳密に言うとこの本ではないんだけれど>日本のアマゾン書影
アメリカで刊行されたニック・ベルベットシリーズの一冊目の簡体中文訳。
阿加莎•克里斯蒂『捕鼠器』
ねずみとり (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)

ねずみとり (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)


→明治時代にこの作品があったらこう訳されてただろうなあ、というタイトル。
薇儿•麦克德米德『遥远的回声』
過去からの殺意 (集英社文庫)

過去からの殺意 (集英社文庫)


→この作家さんの作品は読んだことないんですが、表紙のインパクトだけはあったなあ、と(もちろん日本語版のはなし)。
艾琳•凯莉『病玫瑰』
The Sick Rose

The Sick Rose


→検索しても別人の結果しか出てこなかったので、本邦未訳の作家の作品と思われる。
柯南•道尔/等『世界经典推理小说大全集』
→ドイルの作品を中心とした短篇ミステリ傑作選の模様。
阿加莎•克里斯蒂/等『世界经典侦探小说大全集』
→クリスティの作品を中心とした短篇ミステリ傑作選の模様。
阿瑟•柯南道尔/等『世界经典探案全集』
→またもドイルの作品を中心とした短篇ミステリ傑作選の模様。わざわざ同じ月にぶつけないでも……
奥希兹女男爵/等『世界经典侦探故事』
バロネス・オルツィ。隅の老人を中心とした探偵ものミステリ短篇傑作選の模様。
柯南•道尔/等『世界经典推理故事』
→ドイルの作品を中心とした短篇ミステリ傑作選の模様。正直短篇傑作選出し過ぎだと思うんだ。
柯南道尔『福尔摩斯探案集』
→一体何バージョン出せば気が済むんだ、と思うホームズ譚全集。こうも頻繁に出されると誰も買わなくなると思うんですが……


中国オリジナル作品

普璞『终极密室杀人法则』
→"THE FINAL BLOCKED ROOM MURDER"という英文タイトルが付されているのですが、ちょっと間違っているあたりに厨二っぽさを感じます。
轩弦『慕容思炫侦探推理训练营』
→『密室之不可告人』で中国ミステリに関心を持つ日本人には知られてるであろう作家の作品。この六ヶ月後に続編が刊行されており、筆が速いなあ、というところですね。
阿菩『山海经密码4』
→タイトルを直訳すると、『山海経コード』。日本で言うところの妖怪でも出てくる作品なんでしょうか。次巻で完結した模様。
于左『沉默的骸骨』
→『語らない骨』といった感じのタイトル、なのですがあらすじを見る限り検屍官ものではないらしい……
王雨辰『洁癖:你的肮脏唯有用鲜血才能洗涤干净!』
簡体字表記にすると日本人には分かり辛くなりますが、潔癖症の話のようです。
吴蔚『大汉公主』
→あらすじを見る限り運命に振り回される男女の要素が強く、ミステリと言うより冒険小説と言うべき感があります。
吴蔚『中国古代大案探奇录:和氏璧』
→こちらは中国歴史ミステリの模様。
琳子『心中有鬼』
→『心中に魔物あり』というタイトル、でしょうか。心理ミステリっぽいです。
何许人『鬼计神偷(老千卷3)』
→シリーズの三作目。
艾西『蓝裙子杀人事件』
→『ブルー・スカート殺人事件』というベタすぎるタイトル。内容紹介のところに天才小説家と書かれていて地雷の香りがプンプン。
画龙『猜凶4』
→シリーズ四作目らしい。西門通というのが探偵の名前らしいのですが……