2014年中国・科幻世界に掲載された翻訳SF短編リスト

一年以上のご無沙汰でした。
いい加減、島田荘司講演会の続きを、と思ってはいるものの、なかなか作業が進まないため、今回は一昨年に引き続きの翻訳短編リストになります。
科幻世界には無印と訳文版の二種類存在しますが、後者については掲載作すべてが対象になるため、調査が進み次第記事にしたいと思います。
今回も作者名がわかるも作品がどれかわからないもの、作家名の手がかりが見つからないものとあります。思い当たることがありましたら是非情報をいただきたく思います。

  • 1月

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菲利普・K・迪克 《调整队》
フィリップ・K・ディック 「調整班」

悪夢機械 (新潮文庫)

悪夢機械 (新潮文庫)

  • 2月

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菲利普・K・迪克 《报酬》
フィリップ・K・ディック 「報酬」/「ペイチェック

ディック傑作集〈1〉パーキー・パットの日々 (ハヤカワ文庫SF)

ディック傑作集〈1〉パーキー・パットの日々 (ハヤカワ文庫SF)

ペイチェック―ディック作品集 (ハヤカワ文庫SF)

ペイチェック―ディック作品集 (ハヤカワ文庫SF)

  • 3月

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草上仁 《预告杀人》
草上仁 「予告殺人」

S-Fマガジン 2012年 01月号 [雑誌]

S-Fマガジン 2012年 01月号 [雑誌]

格雷戈里・诺曼・博色特 《花》
該当作家不明(グレゴリー〜)、情報募集中

  • 4月

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史蒂芬・巴克斯特 《真空人》
スティーブン・バクスター、該当作不明

  • 5月

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保罗・巴奇加卢皮 《灭杀小组》
パオロ・バチガルピ、該当作不明

  • 6月

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小松左京 《战争不曾存在》
小松左京 「戦争はなかった」

戦争はなかった (新潮文庫 こ 8-3)

戦争はなかった (新潮文庫 こ 8-3)

  • 7月

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理查德・马特森 《按妞,按钮》
リチャード・マシスン 「死を招くボタン・ゲーム」

運命のボタン (ハヤカワ文庫NV)

運命のボタン (ハヤカワ文庫NV)

  • 8月

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约瑟夫・萨马克森 《逃跑者》
該当作家不明(ヨセフ〜)、情報募集中

  • 9月

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梶尾真治 《玲子的箱宇宙》
梶尾真治 「玲子の箱宇宙」

14年銀河賞海外部門候補作。

  • 10月

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刘宇昆 《弗洛里斯人》
ケン・リュウ "Homo Florensis"(未訳)

  • 11月

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艾萨克・阿西莫夫 《生活空间》
アイザック・アシモフ、該当作不明
弗雷德里克・波尔 《公元第一百万天》
フレデリック・ポール、該当作不明

  • 12月

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迈克・雷斯尼克 《你需要的一切》
マイク・レズニック "All the Things You Are"
谢・鲁羌年科 《通向维列斯堡的道路》
セルゲイ・ルキヤネンコ "The Road to Wellesburg"(未訳)

2013年中国大陸で雑誌に掲載された翻訳日本SF短編リスト(ほぼ完全)

昨日に引き続き今回はSF短編。ただし日本人作家のみ。他の地域の作品は原題やら英文で名前の記述がないやらであまり読めていないわたしが探すには力不足が過ぎるのでありました。
SF雑誌は「科幻世界」及びその姉妹誌「科幻世界・訳文版」のみ、ほかの翻訳誌に乗っていたとしても目が行き届いていなかった、ということでご容赦を。
こちらに関しては、「科幻世界」については掲載作品リストが12月号にまとめて掲載されるため、購入しそこねてもそこそこ何が掲載されたのかがわかる、というのが嬉しいところ。
昨年末には1月号が刊行されていたよう(自分のツイートによると)なのに、今年は何時の間にか月初に当月号が刊行されるようになってしまっていて編集部……と思わずにいられなかったり。
それでは、リストです。

科幻世界

1月号
倉数茂「真夜中のバベル」(SFマガジン2012年2月号掲載)


これが3月末に始まる大嵐の予兆だったとは……
2月号・3月号
共に日本人作家の作品掲載なし。
4月号
亘星恵風「プラナリアン」(『原色の想像力2』所収)
5月号
わかつきひかる「ニートな彼とキュートな彼女」(『原色の想像力2』所収)
これで終わりかと思ったものの終わりの始まりでしかなかったという、そんな事件。
6月号
星新一「時の渦」(『ほしのはじまり』ほか所収)
7月号・8月号
共に日本人作家の作品掲載なし。
9月号
山本弘「七パーセントのテンムー」(『シュレディンガーのチョコパフェ』ほか所収)
10月号・11月号
共に日本人作家の作品掲載なし。
12月号
オキシタケヒコ「エコーの中でもう一度」(SFマガジン2013年2月号掲載)
この例のように来年はきちんと許諾を得て掲載されることを祈ります。

科幻世界・訳文版

1月号・2月号・3月号・4月号・5月号
日本人作家の作品掲載なし、と思われます。
6月号
空木春宵「繭の見る夢」(『原色の想像力2』所収)


ここから始まるツイートを見て、無許諾翻訳再び……と愕然したのでした。
7月号・8月号
日本人作家の作品掲載なし、と思われます。
9月号
星新一のショートショートが二編(対照はしていないのでどれかまでは未確認)
神林長平「綺文」(『言壺』所収)
10月号
朱川湊人「いっぺんさん」(『いっぺんさん』所収)
高瀬美恵「夢の果実」(『異形コレクションVII チャイルド』所収)
11月号・12月号
日本人作家の作品掲載なし。

2013年中国大陸で雑誌に掲載された翻訳短編ミステリリスト(不完全)

島田荘司講演会の書き起こしが思いの外難航しているので箸休め的更新。
「歳月・推理」及び「推理・銀版」、「推理世界B」に掲載された翻訳ミステリをリストアップ。
てっきりtwitterに一年分つぶやいているものと思ったら不在の分はスルーされていて(自分のバカ!)、その点でも不完全ですし、原題が一切書かれない&著者名が解読できないために記載できてない作品(欧米もの)があるためその点でも不完全です。
ほかにも推理小説誌があるのは把握しているものの、公式HPがないなどの理由でまとめには反映してません。
あくまでも一部の雑誌の、ということでご諒解願います。

「推理・銀版」

4月号
ホックの「秘密の患者の謎」
京極夏彦「小袖の手」
麻耶雄嵩「ウィーンの森の物語」
5月号
宮野村子「紫苑屋敷の謎」(『宮野村子探偵小説選II』ほか所収)
三津田信三「怪奇写真作家」(『赫目』所収)
東野圭吾『予知夢』(同題短編集所収)
6月号
松本清張帝銀事件の謎」(『日本の黒い霧』所収)
横山秀夫「沈黙のアリバイ」(『第三の時効』所収)
7月号
東野圭吾マボロシの乗客」(『殺人現場は空の上』所収)
松本清張西郷札』(同題短編集所収)
高橋克彦「遠い記憶」(『赤い記憶』所収)
8月号
東野圭吾「狂った計算」(『嘘をもうひとつだけ』所収)
泡坂妻夫竜田川」(『蔭桔梗』所収)
9月号
宮部みゆき「地下街の雨」(同題短篇集所収)
麻耶雄嵩「こうもり」(『貴族探偵』所収)
10月号
道尾秀介「よいぎつね」(『鬼の跫音』所収)
泡坂妻夫『11枚のとらんぷ』より作中作部分
11月号
高橋克彦「言えない記憶」(『緋い記憶』(文春文庫)所収)
横溝正史「首」(同名短篇集(角川文庫)所収)
12月号
松本清張『隠花平原』
松本清張『半生の記』より冒頭部分を抜粋
1月号
横溝正史「薔薇の別荘」(『七つの仮面』所収)

「歳月・推理」

5月号
小酒井不木「髭の謎」(青空文庫に掲載済み)
JDC『世界最大のゲーム(評論)』(HMM'72.09掲載)
6月号
ピエール・ヴェリー「緑の家の謎(訳題直訳)」
7月号
横山秀夫「自伝」(『看守眼』所収)
ロバート・エイディーの評論 "Locked Looms and Other Impossible Crimes"
8月号
アンナ・キャサリン・グリーン「掛け時計だらけの家(訳題直訳、その実は「医師とその妻と時計」か?)」
9月号
道尾秀介「蜩の川」(『カササギたちの四季』所収)
10月号
宮部みゆき「敵持ち」(『堪忍箱』所収)
E.D.ホック"A Convergence of Clerics"(邦訳なし)
11月号
コナン・ドイル「革の漏斗」「青の洞窟の恐怖」(共に『北極星号の船長』(創元推理文庫)所収)
作者不明のホームズパスティーシュ1編(訳題を直訳すると「ミイラふっかつのなぞ」)
12月号
山本禾太郎「閉鎖を命ぜられた妖怪館」(『山本禾太郎探偵小説選1』所収)
1月号
若竹七海「あなただけ見つめる」(『サンタクロースのせいにしよう』所収)

「推理世界B」

5月号
西澤保彦「消えた上履きの問題」(『 謎亭論処 匠千暁の事件簿』所収)
7月号
レオ・ブルース"I,said the sparrow"("Murder in Miniature"所収)
トマス・H・クック「ふしぎな招待(原題不明、訳題直訳)」
8月号
アルバート・ヌスバウム「完璧な詐欺(訳題直訳、原題不明)」
9月号
E.D.ホック"A Gateway to Heaven”(邦訳なし)
10月号
E.D.ホック"The Shower of Daggers”(邦訳なし)
11月号
フレドリック・ブラウン「うしろをみるな」
12月号
E.D.ホックの作品
1月号
エドワード・D・ホック”The Barber's Toe”
ビル・プロンジーニ「不完全犯罪(原題未詳)」